乳歯の抜歯について

2023.02.17

こんにちは。

日比谷線広尾駅から徒歩1分のところにある歯科医院「なごみ小児歯科クリニック広尾」です。

乳歯がグラグラしている。
あなたも身に覚えがあるかもしれませんが、6〜7歳ごろに乳歯から永久歯へと歯は生え変わります。
お子さんの歯も自然に抜けて生え変わればいいのですが、小児歯科などで診察・処置が必要な場合があるのです。

 

抜歯をしなければならない原因や、どういった場合に病院へ行った方がいいのか、さらに自宅でもし抜くときにはどのような点を注意したらいいのかをまとめて紹介していきます。

 

小児歯科医院などでの抜歯は虫歯や損傷などのトラブル対応がメイン

 

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虫歯・矯正・親知らずの処置のために永久歯を抜歯するケースが一般歯科などではありますが、小児歯科での抜歯といえば乳歯がメインです。
乳歯は生え変わるためわざわざ抜く必要がないと思われるかもしれませんが、たとえば下のようなケースでは意図的に抜歯をする場合もあります。

 

重度の虫歯

 

歯を覆っているエナメル質が永久歯にくらべて乳歯は柔らかいため虫歯になりやすく、なると進行が早いのが一般的です。
穴が開くとあっという間に大きくなり、痛みを感じる場合もあります。

とくに、一度治療した乳歯が再度虫歯にかかると厄介です。
その乳歯の下にある歯茎が化膿して膿がたまってしまう場合があり、乳歯の舌にある永久歯に悪影響を及ぼしかねないのです。
乳歯を抜いて膿を処理することになります。

 

永久歯の生え方に悪影響を及ぼしている

 

永久歯は乳歯を押し上げながら、乳歯の根を吸収しつつ通常は生えてきます。
しかし、歯並びやあごの発育の状況など、なんらかの影響によって変なところから永久歯が生えてしまうケースがあるのです。
変な生え方を永久歯がしてしまった場合に、正しい位置への修正を早め、歯並びへの影響を抑えるために乳歯を抜歯して処置を行うことがあります。

 

永久歯が生えても残ってしまった

 

位置によっては乳歯が残っていても問題ないケースもありますが、永久歯が生えても乳歯が残ってしまうと単純に見た目が悪くなる可能性がでてきます。
歯並び・噛み合わせが崩れる原因にもなりかねず、また食べかすが詰まりやすくなるため虫歯や口臭にも繋がりかねません。

 

歯を破損してしまった

 

折れたり、割れたりはもちろん、怪我などによって位置がずれてしまった乳歯は抜歯で対応するケースがあります。
また外から見ただけではわからなくても神経まで損傷している可能性は否定できません。
歯の色が悪くなったり、神経が壊死したりする可能性があります。

 

自然に抜け落ちる以外は、小児歯科医院などでの抜歯が基本

 

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先述のように、自然に抜け落ちない場合を除いては病院での抜歯が基本になります。
虫歯や歯の破損は放っておいても治りません。
さらに状態が悪化する危険性さえあるでしょう。
虫歯治療で広い範囲にわたる詰め物をしている場合は、生え変わりの邪魔にもなるため小児歯科医などにかかりながら生え変わりを見守るようにしてください。

 

また永久歯が正しい場所に生えていない場合も病院に相談しましょう。
とくに奥歯は、歯が大きいため生え変わりがうまくいかず、横から永久歯が生えてしまうケースも見られます。

 

さらに永久歯が出てくればいいですが、先天性欠損(先天性欠如)などで永久歯がないと通常なら抜けておいてよい時期を過ぎても乳歯が抜けずグラつきもしない場合があります。
左右片側が抜けてから半年以上も間が空いたら、レントゲンでチェックする必要がありますので小児歯科医などに相談しましょう。

 

また永久歯への影響もなく自然に生え変わるのを待てそうであっても、痛みを感じたり気になったりしたら病院で抜歯してもいいかもしれません。
気になって食事ができなかったり、ストレスを感じてしまったりする場合もあります。

 

自宅で抜いてもいいが、無理やりはNG